私のAI朗読記録

AIに書いてもらい、私が読む。

私の書いた怖い話「ファスト」

最近扁桃炎になってしまい、朗読ができず動画の更新ができなかったので、いつもはAI執筆の物語を私が朗読するのですが、しばらくは私が執筆した物語を合成音声に読んでもらう動画を作ってみました。そこで今回から何回か、私が書いた怪談を紹介していきます。

youtu.be

「ファスト」

私は人が嫌いだ。 醜い思考と排泄を繰り返す生き物が私は嫌いだ。 

私は私以外の人が嫌いだ。 丁寧な思考と排泄を繰り返す私を私は大好きだ。

 

人とは極力関わりたくない。

人生の走馬灯にどれだけ人を登場させないかが私の目標だ。

 

助けて。 私はガヤガヤと人が入り交じるファストフード店の一人席に、頭を抱えて座っていた。

中身があるのかないのかわからない会話を繰り返す人々の隙間に私は今こうして閉じ込められている。

なぜ私がここにいるのか。 それは正直わからない。

 

人々が入り交じる隙間の向かい、誰かが私をずっと見つめている。 店員という名前の人がせわしなく動き回り労働しているカウンターの向こう、そこで誰かが私を見つめている。

私の数メートル横に見えるガラス窓の反射のその向こう、誰かが私を見つめている。 それらはきっと人ではない。 人ではないとしたら、それはなんだろう。 おばけなのかな。

 

私はおばけと人、どっちのほうが嫌いだろう。 助けを求めないと、私はきっと消えてしまう。それは怖いはずなのに。 私はそれから頭を抱えたまま下を向いていた。 大事な決断をできないまま時が過ぎていく。 そもそも私はなぜファストフード店にいるのだろう。

 

そのとき、あんなにうるさかった人のガヤガヤがシンと静まり返った。 そして、下を向いた私の視界の端に、ボロボロの布と汚れた靴を履いていない足が見えた。

 

私は覚悟した。